おとり物件の見分け方5つ【元賃貸営業が語る「ネットの好物件が店に行くと無い」理由】

ネットで見た好条件の賃貸物件が、問い合わせると「もう埋まりました」。それ、おとり物件かもしれません。なぜおとり広告が生まれるのかという業界の構造から、内見前に見抜くサイン5つ、遭遇したときの正しい対処まで、元賃貸営業が正直に解説します。
賃貸契約のイラスト
出典:いらすとや
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この記事を書いた人

28歳・資産2,000万円のFラン卒会社員。都内一人暮らし。35歳FIREを目指して新NISA満額積立中。プロフィール

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まなぶくん
まなぶくん
やっとかめさん、聞いてくださいよ。ネットで駅近・築浅なのに安い部屋を見つけて問い合わせたら「ご案内できます」って。なのにお店に行ったら「さっき埋まっちゃいまして…」って別の部屋ばかり勧められたんです。
やっとかめ
やっとかめ
それ、典型的なおとり物件の流れだね。私は賃貸仲介の営業を4年やってたから、ああいう広告がなぜ消えないのか、構造から全部話せる。見分け方も対処法も、この記事で覚えて帰って。

「ネットで見た物件、店に行ったら『ない』って言われた。あれは何だったの?」

その違和感は正しいです。先に結論をどうぞ。

結論:「来店したら無い」は偶然ではなく、集客の仕組みであることが多い
  • おとり物件=成約済み・存在しない・貸す気のない物件を、集客のために掲載し続ける広告
  • 宅建業法・景品表示法で禁止されている違法な手口(それでも消えないのは後述の構造のせい)
  • 見分ける最強のふるいは「現地集合で内見できますか?」の一言
  • 遭遇したら、その店で別の物件を借りないことが一番の防御

このあと、なぜ生まれるのかという業界の裏側から解説します。

なぜおとり物件が生まれるのか【業界の構造】

見分け方の前に、店側の事情を知ってください。手口は、構造が分かれば見抜けます。

賃貸の営業は「反響」がすべて

賃貸仲介の集客は、ほぼ100%がポータルサイトからの問い合わせ(業界では「反響」と呼びます)です。反響がなければ案内も契約もゼロ。だから店は、クリックされる物件=相場より安く見える物件を載せたい誘惑と常に隣り合わせです。

そして営業側にはこういう計算があります。

  1. 好条件の広告で問い合わせを取る
  2. 来店してもらえば「あの物件は埋まったんですが…」と別の物件を提案できる
  3. わざわざ来店した客は「せっかく来たし」と案内に乗ってくれる

来店さえさせれば営業のスキルで決められる。これが、おとり広告が使われる理由です。

「悪意の店」と「更新が雑な店」の2種類がある

公平のために書くと、掲載が残っている理由には2種類あります。

タイプ 中身 見分けのヒント
悪意型 埋まった物件・存在しない条件と知りながら掲載を続ける 問い合わせ時は「案内できます」→来店すると「埋まりました」
怠慢型 成約後の掲載取り下げが遅れているだけ 問い合わせの時点で「埋まりました」と正直に言う

電話やメールの時点で正直に「終了しました」と言う店は、怠慢型であることが多く、悪質とまでは言えません。危険なのは、来店するまで「ある」と言い続ける店です。

まなぶくん
まなぶくん
僕のケース、電話では「ご案内できます」だったのに、店に着いた瞬間「埋まった」でした…。完全に悪意型じゃないですか。
やっとかめ
やっとかめ
限りなく怪しいね。ただ、来店前に見抜く方法はちゃんとある。次のサインを覚えておけば、店に行く前に電話1本でふるいにかけられるよ。

おとり物件を見分けるサイン5つ

① 相場より明らかに安いのに、条件が良すぎる

駅徒歩5分・築浅・設備充実で、周辺相場より1〜2万円安い。**その条件なら広告を出す前に埋まります。**賃貸には「良い物件ほどネットに載る前に決まる」という身も蓋もない現実があります。相場観は手取り別の家賃目安で養ってください。

② 「まずご来店ください」と内見を渋る

普通の店は、内見希望に日程で応えます。物件より先に来店を求める店は、あなたを「別物件を提案できる席」に座らせたいのかもしれません。

③ 物件の住所・建物名を教えない

「現地でのトラブル防止のため」などの理由で所在地をぼかすケース。実在すれば、申込前でも所在地はまず伝えられます。教えられないのは、他社で調べられる存在しないかのどちらかを疑う場面です。

④ 写真が少ない・外観や間取り図だけ

室内写真が数枚しかない、外観のみ、他物件の使い回しに見える。実在する空室なら写真は撮れるはずです。

⑤ 問い合わせると「それは埋まったが、似た物件がある」

このセリフが来店前から出てきたら、最初からその物件で集客するつもりだった可能性が高い。「似た物件」の詳細を先に送ってもらい、内容で判断してください。

最強のふるい:「現地集合で内見できますか?」

見分け方を1つだけ覚えるなら、これです。

電話・メールでこう聞く

「その物件、今週◯曜に現地集合で内見できますか?

  • 実在する空室なら → 「できます」と日程調整が始まる
  • おとり物件なら → 「先に店舗へ」「その日は埋まって…」と、現地を絶対に避ける

おとり物件は現地に連れて行けません(存在しない・すでに人が住んでいる)。だから現地集合の提案は、店側が最も断りたい質問です。営業側にいた人間として、これほど効くふるいは他にありません。

遭遇したときの対処法

やってはいけないこと
  • そのまま別物件の案内に乗る:おとりで客を集める店の「おすすめ」は、店の決めたい物件です。あなたの条件は二の次になりがち
  • 「せっかく来たから」で申し込む:交通費と1時間を惜しんで、2年間の住まいを妥協するのは割に合いません

正しい動きは2つです。

  1. **その場は「検討します」で帰る。**引き止めトークが強いほど、その店で決めてはいけません
  2. **気になった物件は他社で探す。**賃貸の多くは複数の不動産屋が仲介できる仕組みです。同じ部屋が別の店で普通に内見できることがあります

なお、おとり広告はポータルサイト側も問題視しており、各サイトに情報提供(通報)フォームがあります。実害があった場合はそちらへ。

おとり物件 よくある質問(FAQ)

Q. おとり物件は違法ではないんですか?

A. 違法です。宅地建物取引業法の誇大広告等の禁止、景品表示法のおとり広告規制に触れ、行政処分の対象になります。それでも残るのは、この記事で書いた「反響がすべて」という構造と、外から立証しにくいためです。

Q. 大手のポータルサイトに載っていれば安心ですか?

A. サイト側も掲載ルールとパトロールを強化していますが、掲載しているのは各不動産屋なので、ゼロにはなっていません。サイトの知名度より「現地集合で内見できるか」で判断するほうが確実です。

Q. 問い合わせで「埋まりました」と言われたら、全部おとりですか?

A. いいえ。良い物件が普通に成約しただけのことも多いです。見分けるポイントは正直に言うタイミング。問い合わせの時点で「終了しました」と言う店はむしろ誠実で、来店するまで引っ張る店が危険です。

Q. おとりが心配です。信頼できる不動産屋の見分け方はありますか?

A. デメリットも言う営業マンがいる店を選んでください。「この部屋は日当たりが弱いです」と自分から言う営業は、決めさせるより合う部屋を探すタイプです。あとは内見時の対応で分かります。チェック項目は内見チェックリスト15項目にまとめています。

まとめ:「現地集合」の一言で、ほぼ見抜ける

  • おとり物件は「来店させれば別物件を決められる」という業界構造から生まれる
  • サインは安すぎる好条件・来店の強要・住所を教えない・写真不足・即「別物件」提案の5つ
  • 最強のふるいは「現地集合で内見できますか?
  • 遭遇したら、その店で借りない。同じ物件は他社で扱えることが多い

次の行動はひとつ。気になる物件に問い合わせるとき、「現地集合で内見できますか」と聞く。この一言を習慣にするだけで、おとり物件にはほぼ引っかかりません。

まなぶくん
まなぶくん
「現地集合」って魔法の言葉ですね…。この前の店には悪いけど、他の不動産屋であの物件を探し直してみます。
やっとかめ
やっとかめ
それでいい。良い店に出会えたら、次は内見と初期費用の交渉。どっちも営業側の本音を記事にしてあるから、読んでから行くと数万円変わるよ。

運営者プロフィール やっとかめ|28歳で資産2,000万円・宅建/FP3級保有。賃貸仲介営業4年の経験をもとに、節約と新NISAを発信しています 内見のコツ 賃貸の内見チェックリスト15項目【元賃貸営業が「客には言わない」見るべき場所】 初期費用の交渉 賃貸の初期費用を10万円安くした方法【元不動産営業マンが教える交渉術】 仲介手数料 賃貸の仲介手数料は値切れる?元賃貸営業が教える「通る言い方」と断られるケース 家賃の目安 手取り別・一人暮らしの家賃目安【手取り18〜30万円の上限を早見表で解説】
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