奨学金の繰り上げ返済をしないと、利息はいくら損する?【モデルケースで計算】

奨学金の繰り上げ返済をせずに払い続けると、有利子奨学金の利息は累計いくらになるのか。240万円借入・金利0.9%のモデルケースで計算し、繰り上げ返済すべきかどうかの判断基準を解説します。
お金の計算をする人のイラスト
出典:いらすとや
目次
この記事を書いた人

28歳・資産2,500万円のFラン卒会社員。都内一人暮らし。35歳FIREを目指して新NISA満額積立中。プロフィール

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まなぶくん
まなぶくん
やっとかめさん、奨学金の返済って繰り上げした方がいいんでしょうか?よくわからなくて…
やっとかめ
やっとかめ
繰り上げをしないまま放置すると、気づいたら利息だけで30万円以上払っていた、というのはよくあるケースだよ。今日はそのモデルケースを全部計算して見せるね。

「奨学金、とりあえず月々払えてるからいいか」

そう思って6年間放置すると、利息だけで約32万円を払っていた、という計算になるケースがあります。

この記事では、奨学金の繰り上げ返済をしなかった場合にどれだけ損をするのかを、モデルケースで正直に計算します。

この記事でわかること
  • 繰り上げ返済しなかった場合の利息損失(計算付き)
  • 奨学金と新NISA投資、どちらを優先すべきか
  • 繰り上げ返済のやり方と判断基準
  • 後悔しないための奨学金との向き合い方

モデルケースの奨学金の状況

項目 内容
種別 日本学生支援機構(第二種)有利子
借入総額 240万円
金利 年0.90%(固定)
月の返済額 約19,000円
返済期間 13年(予定)
社会人スタート時の残高 約240万円

大学4年間、毎月5万円を借りるケースを想定します。就職した時点で240万円の残高です。

「月19,000円ならなんとかなる」と思い、そのまま淡々と払い続けるパターンを見ていきます。

「利息の計算」をしてみる

奨学金の利息計算を実際にしてみましょう。

繰り上げ返済しない場合

  • 借入額:240万円
  • 金利:0.90%(固定)
  • 返済期間:13年

日本学生支援機構の返還シミュレーターで計算すると:

支払総額:約272万円 利息総額:約32万円

月19,000円×156ヶ月(13年)で、元本240万円に対して32万円を余計に払う計算です。

まなぶくん
まなぶくん
32万円の利息って…。それって全部「無駄」なお金ですよね?
やっとかめ
やっとかめ
そう。借りたお金を使う「レンタル料」だから、そのまま消える。しかも月19,000円を13年間払い続けるというのは、かなり長い足かせになるよ。

もし社会人3年目に100万円一括返済していたら

25歳(社会人3年目)に100万円を一括繰り上げ返済したケースで再計算すると:

項目 繰り上げなし 25歳で100万円繰り上げ
残元本 240万円 140万円(25歳時点)
残り期間 約10年 約7年に短縮
利息合計 約32万円 約11万円
利息の差 ▲21万円の節約
返済完了 37歳 32歳

25歳で100万円を繰り上げ返済するだけで、利息を21万円減らし、返済完了を5年早められた計算です。

「NISA投資と奨学金、どっちを優先すべきか」問題

「繰り上げ返済より新NISAに投資した方がいいのでは?」という話もあります。

これは金利との比較で判断します。

比較軸 奨学金返済(繰り上げ) 新NISA投資
確実性 確実に0.90%の利息節約 不確実(期待値は年4〜7%)
リスク ゼロ 元本割れリスクあり
期間 短期で効果 長期で効果(10〜20年)

金利が0.90%の場合の判断:

  • 新NISA(長期)の期待リターンは年4〜7%(過去実績ベース)
  • 奨学金の金利0.90%より投資リターンが高い可能性が高い
  • 結論:新NISAを優先しつつ、余裕ができたら繰り上げ返済

ただし、精神的な重さも考慮してください。「奨学金が残っている」というプレッシャーが強い人は、先に返した方が心理的な余裕が生まれます。

金利が1.5%以上の場合は繰り上げ返済を優先検討してください。投資の期待リターンとの差が縮まるため、確実な利息節約の価値が大きくなります。

返済と投資を並行させる場合の具体的な進め方は、こちらで解説しています。

返済と投資の両立 奨学金を返しながら投資してもいい?繰り上げ返済との優先順位を金利で決める

利息以上に大きい、もう一つの負担

利息32万円よりも見過ごされがちなのが、別の負担です。

月19,000円を13年間「払い続ける」という精神的な重さ

就職直後から毎月19,000円が自動で引き落とされる。ボーナスも少し入る。給料が上がる。でも毎月19,000円は変わらず出ていく。

この「足かせ感」が何年も続きます。

35歳になってもまだ奨学金を払っている。転職・結婚・引っ越し…ライフイベントが来ても月19,000円のロックは外れません。

この「選択肢を狭める感覚」は、32万円の利息以上に重く感じる人が多いです。

繰り上げ返済のやり方(日本学生支援機構)

日本学生支援機構の奨学金の場合、繰り上げ返済はスカラネットパーソナルから申請できます。

手順:

  1. スカラネットパーソナルにログイン
  2. 「繰上返還(一部・全部)」を選択
  3. 繰り上げ返済する金額・口座を入力
  4. 申請完了(約1ヶ月後に反映)

繰り上げ返済のタイミング:

  • 生活防衛資金(生活費6ヶ月分)を確保した後
  • ボーナス時期(6月・12月)がまとまった金額を動かしやすい
  • 転職・引っ越しなど大きな支出が落ち着いた後

奨学金の繰り上げ返済 よくある質問(FAQ)

Q. 奨学金は繰り上げ返済すべきですか?

A. 金利によります。金利0.9%程度の第二種なら、新NISAの期待リターン(年4〜7%)の方が高いため「投資を優先しつつ余裕資金で繰り上げ」が合理的です。ただし金利1.5%以上や「借金のプレッシャーが辛い」場合は繰り上げ返済を優先する価値があります。

Q. 奨学金返済と投資、どちらを先にやるべきですか?

A. まず生活防衛資金(生活費3〜6ヶ月分)を確保し、その後は金利と投資期待リターンの差で判断します。低金利なら投資、高金利なら返済が基本。精神的な負担の大きさも立派な判断材料です。

Q. 繰り上げ返済にデメリットはありますか?

A. 手元の現金が減り、急な出費に対応しにくくなる点です。生活防衛資金を取り崩してまで繰り上げると、いざという時にカードローン等の高金利借入に頼るリスクが生まれます。必ず防衛資金を残した上で行いましょう。

Q. 第一種(無利子)奨学金も繰り上げ返済すべきですか?

A. 急ぐ必要はありません。無利子なら利息の損失がゼロなので、その資金を新NISAで運用する方が有利です。ただし「早く完済してスッキリしたい」という心理的メリットを重視するなら繰り上げてもOKです。

まとめ

  • 奨学金240万円(金利0.90%)を13年返済すると利息は約32万円
  • 社会人3年目に100万円を一括繰り上げ返済すれば利息を21万円節約・完済を5年早められた
  • 金利0.90%なら新NISA投資を優先しながら余裕ができたら繰り上げ返済が王道
  • 月19,000円×13年という「選択肢の制約」が最大の後悔

「繰り上げ返済しなかった後悔」を防ぐより大事なのは、今日から何をするかです。生活防衛資金を確保したら、次のボーナスでいくら繰り上げできるかシミュレートしてみてください。

まなぶくん
まなぶくん
利息より「足かせ感」の方が辛いというのは、実感が湧きます。ボーナスで少し繰り上げしてみます。
やっとかめ
やっとかめ
少しでも繰り上げるごとに残期間が縮まって、心理的な余裕が生まれるよ。元本が減るスピードも実感できるようになる。最初の一回がいちばん大事だからね。

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